一つのメディアの終了

CCN(Cyber Computer News http://www.cybertech.co.jp/ccn/ccn_top.html)という媒体をご存知だろうか?mag2の黎明期、メルマガがビジネスとして一番熱かった時代(6年程前)に、ほとんどボランティアベースに近いメンバーにより、日刊でコンピュータに関するニュースをお届けしていたメルマガだった。

そのCCNが、この月曜日に終了した。正確には、2回目の事業引渡し(実は1回目のときはいろいろあった)で、メルマガ自体は名前を変えて存続するようだが、私が知るCCNはほぼ終わってしまった。実は、このCCN、ほぼ立ち上げ当初から、ライターとして係っており、用語集というコーナーを毎日担当していた。例えば、こんな感じのコンテンツだった。

●リモコン君
<リモコンクン>

ボタンを押さないと動かない新人。指示を出す。その指示に対する作業を
やっている風。まぁ、過去に、同じことをやっているから大丈夫だろうと
思っていたら、こちらが確認するまで全然作業が進んでいなかったりする。
どたばたした現場、一人ぽつねんとたたずむ。「あれ、やって」と指示す
れば、一応動くが、それが終わるとまたたたずむ。君、もしかして、頭、
動いてないんちゃうんか?「新人だからしょうがない」は最初の3ヶ月ま
でなんだぞ。(-_-;){直接のリーダじゃないので口が出せない。見てても
どかしいぞ。 

という感じで、用語集とは名ばかりの、ものごっつ個人的な鬱憤晴らしなコンテンツだった。趣味で書いてて、後にSymantecに買収されるAxentのNetProwlerやITA、ESMあたりを取り上げたりと、読者マーケティング無視の、書きたい放題だった。(一部で受けてたみたいだけど)これだけの文章と思うかもしれないが、これを毎日一年間続けたのだ。時にはアイデアが出てこなくて死ぬかと思った。ここでおいらは、ライターとしての訓練、双方向のコミュニケーションの面白さ、そして、自分で自分をマネジメントすること、人に使われると言うこと、メルマガという媒体の魅力と限界、匿名ライターの限界、結局、自分が前面に立たないと、ネット上での影響力が皆無であるということなど、人生の縮図を全て学ぶことが出来た稀有な媒体だったと思う。また、組織人の中にいるだけではなく、もっと自分にはいろんな選択肢があることを気が付かせてくれたのも、CCNだった。広島と言う地方に住む、昔の自分が、まさか東京で大勢の人の前で講演することになるなど、当時は想像もできなかったが、いろんな意味で、なにくそと奮起するきっかけになった媒体でもあった。ここでの経験がconnect24hというコミュニティ立ち上げに多大な影響を与えていることは言うまでもない。コミュニティのサポートは試行錯誤だったが、話題提供やネタ出し、情報探索技術などは、このメルマガライター時代に培われたものだった。
メルマガがベンチャーとしての事業領域から、強者だけが生き残れる時代に来て、私が知るCCNはなくなってしまった。最後に、ありがとう、といいたい。。。(落ち無し)