blogは多人数の議論に向かない

blogの特徴は、そのオープン性にあると思われる。しかしながら、blogのコミュニケーションにはいくつかの弱点があると思われる。

  • トラックバックという個対個のコミュニケーションしかない。
  • コメント欄が貧弱で深い議論に向かない。
  • 自分のblogならいざしらず、トラックバックまで含めた他人のサイトまでまきこんだ議論の場合、検索性に欠ける。

これらの理由でblogでコミュニティを形成するのはなかなか難しいと思う。
正直、その分野の専門家と議論をしたいと思った場合、その専門家が一番いそうなところのコミュニティに参加して、そのコミュニティのルールに従って議論をしたほうが手っ取り早い。今までは、それがMLであったり、これからはソーシャルネットワークだったりするのかもしれないが、少なくとも、blogでコミュニティを形成するには、何らかの機能追加が必要だと思われる。
ちなみに、ここで言っている事例は、集客率の低いblogでの話であるので、例えば切り込み隊長のblogのように、そのblog自体がメディアになっているような場合は当てはまらないので、注意が必要だ。

情報発信の収支

blogでも何でも、コミュニティなり、情報発信を行おうとした場合、それなりの労力がかかる。最初は、少しの反応でも面白くて、一生懸命更新を行う。そのうち、運がよければ、何かのネタがヒットすれば、ビックウェーブが来る。そのビッグウェーブを2度、3度、引き寄せることができ、かつ、そうやってきた新規参照者を以下に定着できるかが、そのコミュニティ隆盛の鍵であったりする。
その点blogは情報発信が非常に簡単な反面、新規参照者を定着させるのが難しいように感じる。絶えず新鮮な情報を提供していなければ、あっという間にせっかく集めた集客もいなくなってしまう。
ここで、当たり前の話なのだが、昨今、いろいろなblogで積極的に質の高いコンテンツを提供されている方をみると、表題の収支のとおり、これらの情報提供がblogでだけではなく何らかの波及効果があり、継続可能な場合、長続きしているように感じる。つまり、収支として黒字なら長続きができるというわけだ。
ちなみに、ものすごくうまくコミュニティ形成されているなと最近思ったのが、宇宙仮面の C# プログラミング(http://ukamen.hp.infoseek.co.jp/)だ。
プログラミング講座の静的なコンテンツ、blog、コミュニケーションの主たる場であるメーリングリストと、100万ヒットもうなずける充実ぶりだ。
ここで、重要なのは、blogという一過性の情報コンテンツではなく、静的なコンテンツやMLコミュニティによって、宇宙仮面さんが数ヶ月コンテンツを更新しなくてもコミュニティが維持できる体制ができている点にある。今後、blog疲れで、良質なコンテンツを提供されいてる方がblogから卒業していかれる方も多くなってくるのではないかと思う。私もコミュニティ疲れで、卒業していかないように、宇宙仮面さんを見習って、ほうっておいても回るような仕組みを考えたいものだ。(まぁ、connect24hはかなりほうっておいても、だいじょうぶみたいですけど・・・流量なくなりますが・・・_| ̄|○

blogコミュニティの今後の方向性

今後、blogはどのように進化していくだろうか。個人的には、ひとつの方向性は/.であったり、mixiであったりするのではないかと思っている。mixiは中小規模のコアな情報交換に向いている。また、WEBインターフェースのコミュニティにありがちな情報が埋もれることも極力ないようにデザインされている。さらにメルマガによるMLに近いプッシュ型の情報通知機能まである。機能的には理想に近い。ただし、mixiソーシャルネットワークゆえ、トラックバックや他のblogからのリンクを寄せ付けない。最終的にこの点が解決されると、もっと使い勝手がよいコミュニティになっていくのではないかともう。
ちなみに、私は、MLでもmixiでも、それは単なるツールでしかないので、そのツールを使って、いかに情報交換をしていくかがテーマである。まだまだ試行錯誤中というわけである。